インプラントによる治療とは About
歯を失った顎に「インプラント」とよばれる人工歯根を埋め込み、そこにセラミック製の白い人工歯を固定することで歯の機能と見た目を補う治療法です。
インプラントには周囲の骨と結合する性質があり、骨に固定されることで天然歯に近い噛み心地を得られます。また、歯肉の上に歯が生えているような自然な見た目に回復できるため、歯の機能性だけでなく審美性にこだわりたい方にもおすすめです。
歯を失った際の治療には、「入れ歯」や「ブリッジ」による治療もありますが、インプラントによる治療には、それらの治療法のように周囲の歯に負担をかけずにすむというメリットもあります。お口全体の健康を維持しやすく、きちんとメンテナンスをすれば長期にわたって使用できるので、「生涯にわたって健康な口で豊かな食生活を送りたい」という方は、ぜひご検討ください。
歯を失ったから即インプラントによる治療を行なうとは限りません。また失った歯の数だけインプラントが必要なわけでもありません。ブリッジなど従来から用いられてきた治療法で長い間快適に過ごせている方もたくさんいらっしゃいます。まずはご相談ください。
このような方におすすめ
- 現在使用している入れ歯でしっかり噛めない方
- 失った歯をきれいな見た目の歯で補いたい方
- 健康な歯を削りたくない方
- 長期間にわたって使用できる歯を希望する方
- 機能性にも審美性にもより良い治療を求める方
- 歯が健康なときと同じ食生活を手に入れたい方
インプラント・入れ歯 ・
ブリッジの比較
Comparison
インプラントによる治療と、歯を失った際の一般的な治療法である入れ歯やブリッジによる治療の特徴を比較してみましょう。
それぞれにメリット・デメリットがあるので、十分に理解したうえで自分に合った治療法を選択することが大切です。
インプラント | 入れ歯 | ブリッジ | |
---|---|---|---|
噛む力 | ◎自分の歯に近い感覚で噛める。 | △固定式ではないので、噛む力は大きく低下する。 | ○自分の歯よりも噛む力は弱い。 |
見た目 | ◎周りの歯と比べても違和感のない自然な見た目になる。 | △保険適用の部分入れ歯は金属のバネが目立ちやすい。 | ○保険適用の金属製のブリッジは目立つが、自費診療なら自然な見た目にできる。 |
治療期間の長さ | △治療期間は症例によって異なるが、3~12ヵ月ほどかかる。 | ○治療期間は症例によって異なるが、インプラントによる治療よりも短期間で治療できる。 | ○治療期間は症例によって異なるが、インプラントによる治療よりも短期間で治療できる。 |
耐久性 | ◎毎日きちんとケアをし、定期メンテナンスを受けることで生涯にわたって使用できる。 | △4~5年ほどで再作製が必要となる。 | ○7~8年ほど使用できるが、固定源となる両隣の歯に負担がかかる。 |
費用 | △保険が適用されないため、高額になる。 | ○保険適用で治療できるため、費用を抑えられる。 | ○保険適用で治療できるため、費用を抑えられる。 |
対応できるケース | ○歯を1本失ったケースからすべて失ったケースまで対応できる。ただし、顎骨の状態が悪い場合や全身疾患の影響で手術が安全に行なえない場合は治療できない。 | ◎歯を1本失った場合からすべて失った場合まで対応できる。 | △おもに歯を1~2本失ったケースに対応できる。ただし、ブリッジの支えとなる歯が両隣に残っていない場合は対応できない。 |
お口全体の健康 | ◎周囲の歯にダメージを与えることがなく、お口全体の健康を保ちやすい。 | △部分入れ歯を固定するためにバネを近くの歯に引っかける必要があり、固定源となる歯にダメージを与える。 | △ブリッジの固定源となる両隣の歯を削る必要があるうえに、その歯に長年負荷をかけ続けることになる。 |
インプラント治療10年保証
当院では、第三者の保証機関である株式会社ガイドデントが提供する「インプラント治療10年保証」を導入しています。
この保証にお申し込みいただくと、治療後に万が一インプラントや人工歯に破損や脱落などのトラブルが生じた場合でも、治療後10年以内であれば保証限度額に到達するまで無料で何度でも再治療が受けられます。保証の条件は、毎日のケアと定期的なメンテナンスを継続することで、保証限度額はインプラントが200,000円まで、人工歯は100,000円までとなっています。
また、転居などの理由で当院に通院できなくなってからインプラントにトラブルが起きた場合でも、ガイドデントに認定を受けた最寄りの歯科医院でスムーズに治療やメンテナンスが受けられます。
骨が足りない方の
インプラントによる治療
Bone
ソケットリフト法
「ソケットリフト法」は、上顎の骨量を垂直的に増やす処置で、上顎にインプラントを固定するための骨の高さが足りないケースに対して行ないます。ソケットリフト法では、上顎のインプラントを埋め込む予定の位置に穴を開け、そこから上顎の上にある「上顎銅」とよばれる骨の空洞の底を粘膜ごと押し上げてスペースを作り、人工骨を詰めて骨量を増やします。
サイナスリフト法
「サイナスリフト法」は、ソケットリフト法と同じく上顎の骨量を増やす処置です。サイナスリフト法では、上顎の頬側から骨に穴を開け、そこから上顎洞の底の粘膜を大きく押し上げてスペースを作り、人工骨を詰めて骨を増やします。上顎の骨をより広範囲で増やす必要がある場合は、このサイナスリフト法を行ないます。
GBR法(骨再生誘導法)
「GBR法(骨再生誘導法)」は、骨の再生を促すことで骨を増やす処置で、インプラントを埋め込むとインプラントの一部が露出してしまう場合に行ないます。GBR法では、骨を増やしたい部分をメンブレンとよばれる特殊な人工の膜で覆うことで、再生スピードの速い歯肉が浸入するのを防ぎながら骨の再生を促します。
すべての歯を失った方へ
「All-on-4(オールオンフォー)」
「All-on-4」は、総入れ歯を使用している方など、片顎もしくは両顎の歯をすべて失ってしまった方におすすめのインプラントによる治療法です。
通常のインプラント治療では、歯を失った数と同じだけインプラントを埋め込む必要がありますが、All-on-4なら片顎に対して4~6本のインプラントで歯の機能と見た目を回復できます。埋め込むインプラントの数が少なければ手術による体への負担も少なくすむうえに、治療費も抑えられます。
また、インプラントを埋め込んだその日のうちに仮歯を装着できるので、治療中の見た目も心配ありません。すべての歯を失った方に多くのメリットをもたらすAll-on-4が気になる方は、ぜひ当院にご相談ください。
インプラントによる
治療の流れ
Flow
1カウンセリング
インプラントによる治療を含め、患者さんが選択できる治療についてメリットだけでなくデメリットについてもしっかりとご説明します。また、患者さんのお口のお悩みや治療に対する要望も丁寧に伺い、より適した治療をご提案します。治療に対する疑問や不安があれば遠慮なくお話ください。
2検査・診断
レントゲンや口腔内写真の撮影、かみ合わせ検査など、インプラントによる治療の診断に必要な検査を行ないます。これらの検査結果をもとに骨を増やす処置の有無やインプラントを埋め込む位置などを決め、治療計画を立てます。治療計画については患者さんに十分にご納得いただいてから、手術を行ないます。
3インプラント埋入手術
局所麻酔をして歯肉を切開し、顎骨にインプラントを埋め込むための穴を形成します。そこにインプラントを埋め込み、インプラントの頭部を歯肉で完全に覆った状態で縫合します。その後、インプラントと顎骨が結合し、しっかりと固定されるまで2~3ヵ月ほど待ちます。
4補綴治療
インプラントを埋め込んだ部分の歯肉を再び切開し、インプラントの頭部に人工歯の土台となるアバットメントとよばれるパーツを連結します。その状態で歯型をとり、それをもとにインプラントに装着するセラミック製の人工歯を作製します。数日後、人工歯が完成したら、アバットメントに人工歯を装着します。
5メンテナンス
治療後は、インプラントの人工歯もご自分の歯と同じように毎日の歯磨きで清潔に保つことが大切です。また、数ヵ月おきにメンテナンスを受けにお越しください。定期的にインプラントやインプラントを支える骨や歯肉の検診と、トラブルや病気を予防するためケアを受けていただくと、インプラントをより長く使い続けることができます。
・機能性や審美性を重視するため自費(保険適用外)での診療となり、保険診療よりも高額になります。
・インプラントの埋入にともない、外科手術が必要となります。
・高血圧症、心臓疾患、喘息、糖尿病、骨粗鬆症、腎臓や肝臓の機能障害などがある方は、治療を受けられないことがあります。
・手術後、痛みや腫れが現れることがありますが、ほとんどの場合1週間ほどで治ります。
・手術後、歯肉・舌・唇・頬の感覚が一時的に麻痺することがあります。また、顎・鼻腔・上顎洞(鼻腔の両側の空洞)の炎症、疼痛、組織治癒の遅延、顔面部の内出血が現れることがあります。
・手術後、薬剤の服用により眠気、めまい、吐き気などの副作用が現れることがあります。
・手術後、喫煙や飲酒をすると治療の妨げとなるので、1週間は控えてください。
・インプラントの耐用年数は、口腔内の環境(骨・歯肉の状態、かみ合わせ、歯磨きの技術、メンテナンスの受診頻度、喫煙の有無など)により異なります。
・毎日の清掃が不十分だった場合、インプラント周囲炎(歯肉の腫れや骨吸収など)を引き起こすことがあります。
・機能性を重視するため自費(保険適用外)での診療となり、保険診療よりも高額になります。
・外科手術が必要となります。
・手術後、痛みや腫れが現れることがありますが、ほとんどの場合1週間ほどで治ります。
・治療後、骨がしっかりと作られるまで3~6ヵ月の治癒期間が必要です。
・歯周病の方、心疾患や骨粗鬆症など内科的な疾患のある方は、骨造成治療が適さないことがあります。
・口腔内の衛生状態の悪い方、顎骨が足りない方、免疫力や抵抗力が低下している方、歯周病発生リスクの高いとされる糖尿病の方、喫煙する方は、すぐに治療できないことがあります。
・日常的に服薬しているお薬などが治療に影響することがあります。
・サイナスリフト・ソケットリフトの処置にあたり、上顎洞膜が破れる可能性があります。その場合、手術後に抗生剤を服用して感染を予防し、膜が自然に治癒するまで待ちます。
・体の状態や細菌感染により、骨補填材と骨とが結合しない場合があります。この場合、原因を取り除き、ご希望があれば再治療を行ないます。
・骨の成長途中であるお子さま(おおよそ18歳未満の方)、妊娠中の方は治療が受けられません。
・機能性や審美性を重視するため自費(保険適用外)での診療となり、保険診療よりも高額になります。
・インプラントの埋入ともない、外科手術が必要となります。
・高血圧症、心臓疾患、喘息、糖尿病、骨粗鬆症、腎臓や肝臓の機能障害などがある方は、治療を受けられない場合があります。
・残存歯のある方は、症状により抜歯や歯槽骨の切削など外科手術が必要となることがあります。
・治療当日に仮歯を装着できますが、最終的な人工歯を装着できるのは、インプラントと骨とがしっかり結合してからであり、それまで数ヵ月の期間を要します。
・手術後、痛みや腫れが現れることがありますが、ほとんどの場合1週間ほどで治ります。
・インプラントの耐用年数は、口腔内の環境(骨・歯肉の状態、かみ合わせ、歯磨きの技術、メンテナンスの受診頻度、喫煙の有無など)により異なります。
・毎日の清掃が不十分だった場合、インプラント周囲炎(歯肉の腫れや骨吸収など)を引き起こすことがあります。